2006年 2月25日(土)〜2006年 3月26日(日)

 古墳に納められた副葬品のなかの鉄製品は、鉄さびにおおわれているため、一般の方に注目されることの少ない遺物ですが、そのなかでも、長さが1m前後になる刀剣は、高度な製作技術を必要とし、農工具などの鍛冶生産とは別に専門工人がその製作に関与したと考えられる重要な遺物です。その一方では、刀鍛冶の方々によって、日本刀の製作技術が現在に受け継がれていますが、その技術が古墳時代にまでさかのぼるかどうかは、今後も検討を必要とする研究テーマです。

 当博物館では、これまでに藤ノ木古墳出土の飾り大刀・剣の復元製作をつうじて、古墳時代の刀剣の姿を再現することで、当時の作刀技術を探ろうとし、刀身とともにその拵えを再現しています。このときには、刀鍛冶とともに、木工・金工・ガラス細工・織物などの技術者の方々に加わっていただきました。その際に、中心的な役割を担われた刀匠の河内國平氏が、今年度の奈良県無形文化財保持者に指定されました。

 今回の特別陳列では、この機会に、河内氏の刀鍛冶の仕事の内容についてわかりやすく紹介するとともに、これまでに製作された古墳時代刀剣の復元品を一堂に会し、同時に、長年の研究テーマにされている七支刀の製作技術の復元研究についても、その実験製作の成果品を展示します。



2006年 2月25日(土)〜2006年 3月26日(日)
月曜日、3月21日(祝)
奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
特別展示室
〒634−0065 奈良県橿原市畝傍町50−2
(近鉄橿原線 畝傍御陵前駅 下車徒歩5分)
(近鉄南大阪線 橿原神宮前駅 下車徒歩15分)
9:00〜17:00(入館は16:30まで)
大 人400円(350円)
学 生(大・高校生)300円(250円)
小 人(中・小学生)200円(150円)
( )は20名以上の団体料金
※開館時間、観覧料はいずれも予定
講演会 2006年3月19日(日) 終了しました
 午後1:00〜 研究所講堂にて
河内國平氏による列品解説(約1時間) 終了しました
 3月5,12,26日(日) 午後1:00〜
 3月19日(日) 午前10:30〜
1 古代刀剣の復元
2 七支刀の復元研究
3 日本刀の製作 河内國平の世界
   
Copyright© 2006 The Museum,Archaeological Institute of Kashihara,Nara Prefecture. All Rights Reserved. Last update: 2006. 3.30