今年の2月、御所市西北窪において今まで知られていなかった古代寺院の存在が明らかになりました。金剛山東麓の水田の下から寺院の金堂と考えられる建物跡が一つ発見されたのです。周辺からは多量の瓦とともに多くのせん仏が出土し、これらの遺物から寺院は7世紀後半に造られたことがわかりました。せん仏の中には当麻寺や三重県・夏目廃寺で知られる大型多尊せん仏もあり、豪華なせん仏壁を構成していたことが想像されなす。また出土した軒瓦からは周辺の高宮廃寺や朝妻廃寺といった寺院との関わりも窺えます。
今回は、この二光寺廃寺と称される新発見の寺院から出土したせん仏を中心として、南600mに所在する朝妻廃寺の資料も関連資料として合わせて展示します。金剛山東麓の白鳳時代の仏教のようすを知ることのできる絶好の機会と思われます。
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